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健康と生産性の向上への第一歩【勤務間インターバル制度】

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健康と生産性の向上への第一歩【勤務間インターバル制度】

はじめに

令和6年4月よりトラックドライバーや建設労働者を対象とした労働時間の上限規制が施行されたことなどにより、労働環境が大きく変わりつつあります。厚生労働省の資料では、労働者の慢性的な睡眠不足がパフォーマンス低下に直結し、このことが企業の生産性や持続可能性に重要な影響を与えているとされています。企業の事業活動を取巻く環境が変化するなか「勤務間インターバル制度」が新たな働き方として注目を集めています。

労働者の睡眠時間の現状:トラックドライバーを例に

人間の体は、働いた後に適切な休息を取ることで疲労を回復し、翌日の活動に備えることができるといわれています。秋田産業保健総合センターが行ったトラックドライバーの睡眠調査結果では、布団に入っている時間から、布団に入ってから寝付くまでの時間や途中で起きた時間を差し引いた『本当に眠っている時間』は、平均5時間21分(平日)であると発表されています。布団に入っている時間のうち本当に眠っている時間の割合は77%(平日)であることから、労働者の疲労を回復するためには、まとまった休息時間の確保が不可欠であることがわかります。

勤務間インターバル制度とは

勤務間インターバル制度は、従業員の疲労蓄積と休息時間の不足が引き起こす問題の発生を予防し、より健康で生産的な働き方を実現するための重要な手段です。この制度は、終業時刻から次の始業時刻までに一定の休息時間(インターバル時間)を確保する働き方です。睡眠不足が心身の不調や職場での事故リスクを高めるため、十分な休息を確保することは、仕事の効率を上げ、病欠や休職による急な人手不足の発生リスクを減らすためにも効果的です。

勤務間インターバル制度導入と現実の課題

勤務間インターバル制度の導入は、企業にとって未来への大きな一歩となります。制度を長期にわたって効果的に運用するには、従業員と十分なコミュニケーションを取り、PDCAサイクルを回して、全員が納得する形で制度を社内に定着させることが不可欠です。導入の一般的な流れとしては、現状の労働時間の把握や課題の特定から始め、勤務スケジュールの見直しや労働時間管理システムの導入、就業規則の改定などを行います。その後、制度の周知、運用開始、そして効果の検証と問題点の洗い出しへと進めます。

  • 制度導入を検討する
    労働時間等に関わる現状把握と課題抽出
  • 制度を設計する
    勤務スケジュールの見直しや労働時間管理システムの導入、就業規則改定など
  • 制度を導入・運用する
    制度周知、必要に応じて取引先等に通知
  • 制度内容・運用方法を見直し
    効果検証や課題等の洗い出し

おわりに

休息時間の確保がもたらすメリットを労使双方で理解し、支え合いながら働ける職場環境を築きましょう。勤務間インターバル制度は、単なるルール変更を超え、従業員の健康と企業の持続可能な成長に貢献します。

労働者の勤務制度変更にあたっては、法令に則った対応が必須です。勤務間インターバル制度の導入を検討されている企業さまには、エスマイル社会保険労務士事務所がきめ細やかにサポートしますので、お気軽にご相談ください。健康で活力ある職場環境の実現に向け、共に取り組んでまいりましょう。

  • この記事を書いた人
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エスマイル社会保険労務士事務所 社会保険労務士 三浦 敬子

福岡・北九州を拠点に社会保険労務士として、労使双方が共に満足できる職場づくりをサポートしています。企業が理想とする職場を実現するために、新しい時代に対応する支援メニューを提供いたします。

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